5月18日(金)、『放射能から子どもを守る会・大阪市福島区』さんの主催で、大阪中央市場見学会&放射能検査や食品衛生に関する説明会が開かれ、私は後半の説明会に参加、取材させていただきました。会は、市場の業務管理棟2Fにある食品衛生検査所で開かれ、お子さん連れのお母さんも含めて十数名が参加、スライドを使っての職員さんの話しに熱心に耳を傾けました。
市場で通常使用しているという鉛製の放射能測定器(シンチレーションスペクトロメータ。約200万円。5カ所の保健所を含めて市内に8台を配備)では、この4月から新たに設けられた,国による放射能の安全基準(100bq(ベクレル)以下)に基づいて、市場で扱う食品の抜き取り検査を行っているとのこと。74bqが検出された霞ヶ浦(茨城県から千葉県に広がる湖)産のワカサギも、100bq以下という基準を満たしているため流通しているとのこと。また学校給食についても、各学校や業者が独自の検査や規制をしない限り、同様の基準で食材として使用されるとのこと。職員さんの、「日本の100bqという基準は世界一厳しいんです」との言葉に対し、お母さんたちから「子ども(が口にする食品)の基準は、ドイツでは4bq、ウクライナでは37bq。日本の規制が厳しいと思っておられるようですが、それは違います。100bq以下であっても、子どもたちに食べさせたくないんです」との声があがり、職員の方が「そうなんですか…それは知りませんでした…」と自らの勉強不足ぶりを素直に認める一幕も。3.11.以降、新たに加わった職務として食品の放射能検査に携わる市職員と、子どもたちの命を守ろうと日夜、勉強を続けるお母さんたちとでは、知識・情報の質や量に大きな差があるようだ。
一方、職員の方も「100bq以下基準」に全く疑問を感じておられないわけでもないようで、特に“発生毒性”(妊娠中の母体にある物質を投与した時に、胎児に対して形態的、機能的な悪影響を起こさせる毒性)については注意が必要と指摘。個人的な意見として、「赤ちゃんがお腹にいて激しく細胞分裂している時期が一番、神経を使わないといけない。生まれていない子ども(妊婦さん)は東北産などの食品は敬遠された方がいいのでは」ともコメントされていました。
こうして日々、私たちの口に入る食品の放射能検査をされている現場の職員さんと,民間の個人や団体が連携して、より安心・安全な食品流通のシステムを作って行ければいいのになぁと感じました。
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