2020年7月22日水曜日

「老犬たちの涙」台湾版


昨秋、上梓させていただいた「老犬たちの涙〜“いのち”と“こころ”を守る14の方法〜」の台湾版が完成し、見本が届きました。

台湾といえば、2017年2月、行政施設に収容された犬猫の殺処分を禁じる法律を施行。
施行当時の新聞記事によると、台湾では2011年頃から、行政施設から一般家庭などへの犬猫の譲渡率が高まり、2017年上半期で80%に。その理由として、「『犬は買うものではなく引き取るものだ』という小学校での教育や、雑種でも受け入れられるよう特定の品種犬を宣伝しない意識が普及した成果」が挙げられるとのこと。

一方、日本の行政施設に収容された犬猫の譲渡率は43%(犬46%、猫41%/環境省2018年度調べ)。少しずつ上向いてきているとはいえ、台湾に比べればまだまだ低い水準です。
収容された犬猫の中でも特に、高齢の子には譲渡先が見つかりにくく、真っ先に殺処分対象となってしまうのが現状です。

インドに次いでアジアで2番目に〝殺処分廃止〟を実現した台湾の人々が、本書を通じて、日本の老犬たちが捨てられ殺処分されている現状を知り、何を感じ、考えてくれるのか、、、機会があれば、読者の方の感想などお聞きしてみたいです。

日本の皆様もぜひ日本版「老犬たちの涙」(KADOKAWA刊)にて、私が本に込めたメッセージを受け止めていただけたら幸いです。








2020年7月18日土曜日

写真展「“いのち”のすくいかた」


犬 7,981、猫 38,430。
これは、人間に捨てられ、
行政施設で絶たれていった“いのち”の数です。
(2018年度/環境省最新調べ)

1997年の春、水色のゴミ袋に入れ
《犬(死)》と貼り紙をして捨てられていた白い犬の亡骸と遭遇したことをきっかけに、
人間の都合で、まるでゴミのように遺棄・放棄され〝処分”される犬猫たちの現実について取材を始めました。

家族の一員であるはずの犬猫の“いのち”と“こころ”が守られ、救われる社会を実現したい。
そのために、人間の言葉を話せないどうぶつたちの代弁者として、彼らの想いを、日本の現実を、1人でも多くの方の心に伝えたい。

本展は、そんな願いをこめて上梓した書籍「“いのち”のすくいかた」(集英社みらい文庫刊)収録写真による作品展です。

展示作品は、1998年から巡回写真展を開催している「どうぶつたちへのレクイエム」と、本の表紙にもなっている子犬のクウちゃんのストーリー。

「どうぶつたちへのレクイエム」は、行政施設に収容され殺処分のときを待つ犬猫たちの、最期の肖像写真。
クウちゃんの物語は、行政施設に収容されたのち、譲渡対象となった子犬のクウちゃんに新たな家族ができるまでのドキュメンタリーです。

どうぶつたちの運命は、出会う人間の意識によって、その明暗が分かれます。

本展を通じて、いのちを絶たれていったどうぶつたちの声なき声と、優しい家族に巡り合い幸せを掴んだクウちゃんの想いが、一人でも多くの方の心に届きますように。
そして、どうぶつとともに暮らすことの意味や責任について、改めて考えていただくきっかけとなれるよう、祈っています。







【会場】静岡市 蒲原生涯学習交流館 1階ロビー
 
【会期】2020年7月16日〜30日
    9時〜21時30分

【入場無料】

【主催】その小さないのち守りたいプロジェクト
    (代表/佐野ともみさん)

【問合せ先】電話090-1293-6979(佐野あやこさん)