2022年12月8日木曜日

シンポジウム&写真展のご報告

 去る12月4日に兵庫県尼崎市で、シンポジウム『高齢者とペット問題を考える』&写真展「老犬たちの涙~“いのち”と“こころ”を守る14の方法~」が開かれました。


基調講演で杉本彩さんは、これまでに取り組んでこられた活動(啓発、教育、法改正に向けたアクションや動物虐待への対応など)の紹介とともに、理不尽で残酷な仕打ちを受け続ける動物たちを救いたいという想いを、様々な事例とともに熱く語られました。


私の講演では、行政施設に持ち込まれる老犬たちの実情とともに、拙著「老犬たちの涙」に収録している、高齢の飼い主によって飼育放棄された四頭の老犬のエピソードを紹介。飼い主の病気、施設入所、死去などによって家族を失った老犬たちの想いと現実を伝えました。


パネルディスカッションのパネラーは、杉本彩さんと『teamねこのて』代表の水野直美さんと私、そして地元の地域包括支援センター(※)に在籍するお二人の職員さんの5名。

〔(※)高齢者の暮らしを地域でサポートする施設。ケアマネジャーや保健師など介護、医療、保健、福祉それぞれの専門知識を持った職員が在籍〕


高齢者の暮らしの中で起こっている、ペット虐待(ネグレクト、多頭飼育崩壊等)や飼育放棄の問題、動物愛護団体が抱える「保護場所・人手・費用」不足の問題、高齢者が飼育困難になった場合の相談先の不足などの課題について意見を交わし、福祉関係者(地域包括、介護ヘルパー、民生委員など)・動物愛護ボランティアなど、高齢者とペットに関わる人々が連携しながら「人も犬も猫も共生できる」町づくりを目指して協働していくことの重要性を皆で共有しました。


今回のシンポジウムを主催された特定非営利活動法人C.O.N.さんは『高齢者とペットの安心プロジェクト』に取り組んでおられ、尼崎市のふるさと納税「NPO活動促進基金寄付金」を通じても、この活動を応援することができます。ご興味のある方は「ふるさとチョイス」のページをご覧ください↓

https://www.furusato-tax.jp/gcf/1926


また、シンポジウムの様子を取材してくださった記事がYahoo!ニュースでも取り上げられました。よろしければご一読ください↓

https://news.yahoo.co.jp/articles/d812fb620db524734e523db910e381b1a1eeef6c


最後になりましたが、シンポジウムと写真展に足をお運びいただきました皆さまに、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。




写真展 &『「老犬たちの涙」の現場から』

(この記事のアップが遅れました!事後報告になってしまい、ごめんなさい!)

12/4に開かれるシンポジウム『高齢者とペット問題を考える』の会場で、写真展「老犬たちの涙〜“いのち”と“こころ”を守る14の方法〜」を開催して頂くことになりました。また第二部のパネルディスカッション冒頭では、『「老犬たちの涙」の現場から』と題して、行政施設に収容された老犬たちの想いや実情などについて、お話しさせていただきます。
第一部は、公益財団法人 動物環境・福祉協会Eva代表・杉本彩さんによる基調講演「日本の動物愛護が向かうべき輝く未来」。第二部では、“高齢者とペット”を取り巻く現実や、課題解決に向けた取り組み、今後の展望などについて意見を交わします。
皆さま、ぜひご参加ください。
詳細は添付のチラシおよび、主催の『NPO法人C.O.N』さんのブログをご覧ください↓



写真展「老犬たちの涙」in 愛知

 12/11(日)、愛知県刈谷市で写真展「老犬たちの涙~“いのち”と“こころ”を守る14の方法~」を開催していただくことになりました。


本展は、趣旨にご賛同くださる主催者様に展示作品を貸し出しさせていただく形で、2020年3月に静岡でスタート。その後、本州・九州・四国各地で巡回展示を重ね、今回が26回目となります(愛知での開催は初めてです)。お近くにお住まいの皆さま、ぜひ、足をお運びください。


主催してくださるのは、「いつか殺処分がなくなるように」「いつか生体陳列販売がなくなるように」と願いながら愛知県内で活動されているチーム『リエゾン』さん。リエゾンさんは、インスタでの発信をメインにされています。インスタを利用されている方はぜひ、

リエゾン (@liaison_protegez_votre_vie) 

で検索してみてください。写真展に関する最新情報など、随時アップされています。


またFacebookのイベントページ(下記)でも紹介されていて、こちらからも事前予約できます。

https://fb.me/e/2ZiczQgov


会場や日程など詳細は、リエゾンさんがインスタにアップされた、写真展の告知文(下記)をご覧ください。


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私たちリエゾンはシェルター(保護収容施設)を運営する団体ではありません。

ですが、啓発で繋がる命がある。

消えてしまう命を繋ぐことができる。

そう願い活動をしています。


今回、私たちは写真を通して、こういった事実があることを受け止め、小さな命のことを深く考えるきっかけになれるよう、知ってもらえるよう開催を決意しました。


一時期より殺処分の数は減少していますが、今も毎年数万頭もの犬や猫が「もういらない」といった人間の都合で、殺処分され、多くの命が奪われています。

保護される理由は「引っ越しで飼えなくなった」「子供がアレルギーを発症した」「予定外にたくさん生まれた」「無駄吠えが治らない」「介護が大変」「経済的な余裕がなくなった」など様々です。


捨てる人の大半が保健所に連れていけばいいと思っていると思いますが、いまだ保健所がどういう所なのかよく知らずに連れて行く人が多くいます。

「新しい飼い主を待つところ」

「世話をしてもらえる」そう思っています。

確かにお世話をしますが、元の飼い主が見つからなかったり、新しい譲渡にいたらない場合は処分しなければいけない場所なのです。

保護する場所でもなく、生涯世話をしてあげられる施設でもないのです。


殺処分が自分には関係ないではなく、ひとりひとりがこの現状を知り、変えていく取組をしない限り、殺処分はなくなりません。


私は児玉小枝さんの「どうぶつたちへのレクイエム」「ラストチャンス」を見て、愛護活動を始めたひとりです。

“写真1枚”なのかも知れません。

ですが、その“1枚”で私の人生は大きく変わりました。


殺処分を減らすために、知ってもらいたいことがあります。

そして写真展を見て、現実を伝えてもらいたい。


なお、展示には殺処分の現状を伝える内容が含まれているものがあります。

ご自身の判断でご覧になってください。


みなさまのお越しをお待ちしています。


※館内に入るときは、マスク着用•消毒のご協力をお願いします。

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写真展「老犬たちの涙~“いのち”と“こころ”を守る14の方法~」

♢開催日 :2022年12月11日(日)

♢時間:10:30~20:00

♢会場 : 刈谷駅北地区地域交流施設

愛知県刈谷市桜町1-22

アドバンススクエア刈谷桜町2階

刈谷駅から徒歩2分(歩行者デッキ直結)

♢入場料:

事前予約 大人1名1,000円

当日   大人1名1,500円

親子チケット

事前予約 2,000円

当日3,000円

※事前当日共にお子様(中高生対象)2名まで

※小学生以下は入場無料

事前予約フォームはプロフィールに記載しています。

そちらからお申し込みをお願いします。

また同会場では写真展以外にも、啓発ブースを設置いたします。

詳細につきましては、順次投稿してまいります。

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《 掲載写真は、拙著「老犬たちの涙」(KADOKAWA刊)より)》